投稿記事一覧【寄稿者別】

SunflowerAuthor

vol. 356  2つの戦争が停戦へ?「もしトラ」による潮目の変化 続きを読む

vol. 356 2つの戦争が停戦へ?「もしトラ」による潮目の変化

トランプ氏は、「劇薬」それとも「ビジネスマン 」
ロシアのウクライナ侵攻とイスラエルのガザ攻撃。 2つの戦争に停戦の兆しが見えてきました。まだ先行きは不透明ですが、潮目の変化に注目すべきだと思います。 まず、ウクライナ戦争では、米国議会でウクライナ支援の予算が通らなくなっています。 共和党の大統領候補指名争いで圧倒的にリードして

[続きを読む]

vol.286     アルゼンチンは中銀を廃止できるのか? 続きを読む

vol.286 アルゼンチンは中銀を廃止できるのか?

2.中銀とはどのような存在なのか?
前回は中南米では「ドル化」が決して異例の政策とは言えず、インフレ抑制のための劇薬として何らかの形でドルに自国通貨を連動させる政策が取られた例があることを指摘した。今回は、中央銀行とは何かということを改めて考えてみたい。 教科書的に言うと、中央銀行の役割は、①決済システムの運営、②

[続きを読む]

vol.285      アルゼンチンは中銀を廃止できるのか? 続きを読む

vol.285 アルゼンチンは中銀を廃止できるのか?

1.中南米の「ドル化」とは?
昨日お伝えした通り、セレンはアルゼンチン大統領選挙でのミレイ氏の勝利について現地のエコノミストの意見を聞く機会を得た。議論の中で、意外にも「ドル化」が完全にネガティブと受け止められているわけではないという印象を受けた。 この背景には、中南米で経済のドル化が現実的に進行していること

[続きを読む]

vol.284 唯一「円高」の国、アルゼンチンの実態 続きを読む

vol.284 唯一「円高」の国、アルゼンチンの実態

~ 現地エコノミスト取材より~
11月19日のアルゼンチン大統領選挙では中央銀行の廃止を主張するミレイ氏が勝利し、世界に衝撃を与えた。 セレンでは、独自のネットワークを活用して、アルゼンチン人の著名エコノミスト(米国の一流大学で博士号を取得後、米欧の大手金融機関の勤務を経て現在はアルゼンチン政府シンクタンクのア

[続きを読む]

vol.256    現地エコノミスト取材:ブラジルの実情 続きを読む

vol.256 現地エコノミスト取材:ブラジルの実情

日経電子版を見ていると、「台頭するブラジル、危機のアルゼンチン 南米の光と影」というイベントの案内をしているのが目についた。ブラジルについて、以下のように非常に楽観的な見通しを示している。 「南米最大国のブラジルは左派のルラ大統領の下で財政を拡大し、経済は堅調です。ウクライナ問題

[続きを読む]

vol.248      イスラエルについて知っておくべきこと 続きを読む

vol.248 イスラエルについて知っておくべきこと

2. イスラエル建国から現在まで
昨日説明したように、パレスチナ問題は宗教対立によって拡大・固定化された面もありますが、本質的には19世紀末からユダヤ人が2000年の歴史を経て民族の故郷であるイスラエルに帰還し、それによって現地に住んでいたパレスチナ人が故郷を追われたという移民問題です。 イスラエルの建国後の歴史

[続きを読む]

vol.247  イスラエルについて知っておくべきこと 続きを読む

vol.247 イスラエルについて知っておくべきこと

1.「数千年にわたる宗教対立」ではない
ハマスによるイスラエルへのテロから1週間以上が経ち、メディアには多くの「解説」が溢れています。一つだけ、気を付けていただきたいことがあります。この問題の本質は、「数千年にわたって続いている宗教対立」ではありません。約150年の歴史で生み出された問題です。 一冊、お勧めしたい本があ

[続きを読む]

vol.153   「銀行破綻」 したら? 続きを読む

vol.153 「銀行破綻」 したら?

2.金融のプロが群がる破綻ビジネスの実態
今回は、プロの投資家がどのような手法で銀行破綻から利益を得ようとするかについてお話します。 プロの投資家は、経営危機が懸念されている銀行の債券を割安に買うチャンスを狙います。債券は通常ならば満期に額面通りの金額が返済されます。しかし、市場では予定通りに返済されないリスク(信用リス

[続きを読む]

vol.150    「銀行破綻」 したら? 続きを読む

vol.150 「銀行破綻」 したら?

1.平成と令和の銀行問題
日銀がイールドカーブ・コントロール(YCC)を修正し、日本でも金利が上昇を始めるなかで、銀行について心配する意見が多く寄せられております。今回は、長年にわたり外資系金融機関で経験を積んできた私が、「銀行破綻」についてお話させていただきたいと思います(以下はあくまで私の個人的な考え

[続きを読む]

vol.109    美しき楽園の崩壊!ベネズエラからの警告 続きを読む

vol.109 美しき楽園の崩壊!ベネズエラからの警告

5. ベネズエラからの教訓
このシリーズでは、ベネズエラがチャベス元大統領の経済政策の失敗によって破綻国家に転落していったことを説明してきました。その主な理由は、①天然資源への過度な依存、②無責任なバラマキ、③反米路線とそれに対する米国の制裁の3つです。