関東圏のトップ公立高校で教鞭をとっている私は、今の高校生が何をゴールに大切な高校3年間学んでいるのか、疑問を感じ始めている。

県立高校とはいえ、毎年東京大学に30人以上は進学しており、基礎学力レベルは申し分ない高校生であり、教え甲斐もある。

10年くらい前は、国を動かす役人やサイエンス系研究者の道を選択する学生がほとんどであった。

しかし、昨今大きく変化が出てきている。東京大学など入学を目指す理由が、「起業」目的の学生が著しく多いことである。

そして、彼らのほとんどは、東大卒の看板で出資を募りベンチャービジネスの世界にのめり込んでいく。

一方で、当校の卒業生の数名が、以前ほどでもないにしろ官僚の道へ進み国策・国益の礎になってもらいたいと願っているが、国家公務員採用試験I種に合格して官庁へ勤めても大半は3年程度で民間企業へ転職しているのが実情である。

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