私はカナダ出身で、日本のある大手上場企業の関連子会社に8年勤務している。以前、セレンに「親会社からの『天下り』廃止したら、儲かる筈」を寄稿した。
親会社からの「天下り」廃止したら、儲かる筈
1.「成仏マネジメント」(https://seren-japan.com/post/6125/)
2.「セカンド・ライフ」と言う和製英語( https://seren-japan.com/post/6130/)
3.「モノ言う株主」は「天下り人事」の廃止の提案を!(https://seren-japan.com/post/6144/)
子会社とはいえ600名以上の社員が在籍し、例外になく毎年4月と10月に人事部主導による定期的人事異動に振り回されている。
これは、カルチャーの違いから来るものだが、外人にとっては、異質なビジネス文化であり、また、ストレスしか感じない文化であることをお伝えする。
カナダ人でなくとも多くの日本人社員も、同様な意見を内心に秘めている筈である。私が体験した「カルチャーショック」を紹介したい。後に、具体的に外人から見た違和感を話すこととする。
在る30代前半の青年社員を親会社から私の国際部門に出向という形で受け入れた。最初は、彼は「子会社に出向=左遷」という負の感情を抱き仕事に前向きになることはなかった。
しかし、私は彼のポテンシャルを感じ、毎朝彼と英会話の時間を持ち、欧米顧客との取引の基本を叩き込んだ。3年後、彼は、米国ワシントン州の某社との新規案件を成約することができた。
チームでのプロジェクトではあるが、彼の頑張りは特筆すべきものであった。
新規契約締結2ヶ月後、親会社の営業担当役員が別目的で、その会社を訪問する機会が有った。相手先社長から、私たち(特にその青年)を高く評価する対話がなされたと聞いた。嬉しい話であった。
その後、親会社は、米国ニューヨーク州のある会社を買収した。それから直ぐに私の上司で在る子会社の社長から、突然社長室に呼ばれ驚く話を伝えられた。