家出をして1ヶ月が過ぎ、7月になりました。蝉の声が聞こえてきました。ある日、公園近くの家の前に廃棄されていたプログラムの書籍を2冊見つけました。
紐を解いてその書籍を盗もうとしていると、「おい、何しているんだ」という声がしました。事情を説明し、プログラミングに興味があることを伝えたると、その方から他の書籍もいただきました。
それを読んだところ、意外にも簡単に理解できました。その方に書籍を返却するため挨拶に行って感想を言うと、「じゃあ、俺のPCで実際にプログラミングしろ」とご自宅の部屋に招き入れてくれました。
偶然にも、その方も高校時代に一時的に不登校だったことのある方でした。在日のご両親は韓国で働いていて彼は一人住まいでしたので、同居を許して頂き、自由に彼の使い古しのPCを使ってプログラミングに没頭することができました。
その方は不登校だった時に韓国に渡り、日本でいうところの「フリースクール」である「代案学校」に通われていたそうです。その縁もあり、韓国の代案学校の生徒との交流が始まりました。