昨日もお伝えした通り、リテラシーは「稼げる」ものでなければなりません。そうでなければ「机上の空論」、「絵に描いた餅」です。国連でも、現実から乖離した議論からスタートすることはありません。
「金融リテラシー」とは、個人がお金に関する情報を理解し、適切な判断ができる能力を指します。日銀の植田総裁が的確に説明しているように、これには「家計管理」、「生活設計」、「資産形成」など幅広い内容が含まれます(https://www.boj.or.jp/about/press/koen_2023/ko230920a.htm)。「金融リテラシー=投資」ではありません。重要なのは、「財産を減らさず、着実に増やすこと」、そして「財産を失うような事態を最大限回避すること」です。
ただ、日本で一般的に行われている「金融リテラシー教育」は投資商品の購入が前提となっていることが多く、アカデミックなレベルの高度な教育もありません。これでは個人のためではなく、金融機関の利益のために行っているとしか思えません。
さらに、日本の金融機関は日本株や日本国債については専門性が高いですが、それ以外の投資商品の分析能力は限定的です。少し皮肉な言い方をすれば、金融機関自身にも国際金融市場のリテラシーが不足しているのではないでしょうか。
それでは、「稼げる」金融リテラシーを身につけるにはどうすればいいでしょうか。私は以下の点を提案します。