初めまして、日本の酒蔵で10代目として日本酒を造っている者です。
江戸時代から200年以上続く、歴史ある私たちの酒蔵。
代々受け継がれてきた伝統と技術を守りながら、日々、最高の日本酒を皆様に届けるために情熱を注いでいます。
近年、世界中で日本酒がブームとなり、愛好家が増えていることは、私たち蔵元にとって大きな喜びです。
しかし、この明るいニュースの裏で、日本酒業界は静かに、そして深刻な危機に直面しています。
国税庁の統計によると、ピーク時には4,000社以上あった日本の酒蔵は、現在では1,500社ほどにまで激減。
この半世紀で6割以上が廃業に追い込まれたのです。
なぜ、これほど多くの酒蔵が消えゆくのでしょうか?
このままでは、日本の大切な伝統である日本酒は本当に消滅してしまうのでしょうか?
10代目の蔵元として、そして一人の日本酒を愛する人間として、この現状を皆さんと一緒に深く考えたいと思います。
なぜ酒蔵は消えゆくのか?