またか、というのが正直な感想だ。SMBC日興証券の相場操縦事件で、元副社長を含む5人が有罪判決を受けたというニュースを耳にした時、私の頭には即座に「どうせまた、ろくな罰則もないのだろう」という思いがよぎった。

 

東京地裁は「社内風土や組織体制そのものが違法な安定操作を許容した」と、まるで他人事のように企業体質を厳しく非難したというが、この国に住む多くの人々は、「これで日本の金融市場の健全性が保たれる」とでも思っているのだろうか。

 

私は米国で投資銀行のキャリアをスタートさせ、長年、文字通り桁違いの巨額資金を運用してきた。

 

現在はシンガポールでファンドを運用しているが、日米の金融市場を肌で感じてきた者として断言しよう。

 

日本の金融システムは、金融犯罪に対してあまりにも甘すぎる。

だからこそ、同じような問題が繰り返し起きるのだ。

 

この「執行猶予付きの正義」がまかり通る限り、海外から日本で悪事を企むハゲタカファンドが後を絶つことはないだろう。

 

 

なぜなら、

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