皆さん、4回にわたる私の話にお付き合いいただき、感謝します。

今日は少し厳しい話をしなければなりません。

 

日本の企業が今直面している現実を、経営者としての経験から率直にお伝えします。

 

 

私は、10万人規模の企業を率いながら、IRの強化、人事制度の改革、円安対応、そして「老害対策」に取り組んできました。

 

企業に長く居座り、個人的な利害を優先する経営者がいる限り、イノベーションは生まれず、企業の成長は止まります。

 

 

海外企業のダイナミズムを目の当たりにするたびに、日本がこの流れに乗らなければ、存在価値を失うのは時間の問題だと痛感します。

 

過去30年、いや40年の停滞こそが、その証拠ではないでしょうか。

 

日本人の能力は世界に通用します。

 

しかし、問題は「挑戦から逃げている」ことです。

 

私は今年3月、複数の社外取締役や経済団体の顧問、政府シンクタンクの職をすべて辞しました。

 

製造業のトップを退いたときも、院政を敷くことなく、企業経営から一線を退きました。

今、私が関与するのは、経営危機にある企業や産業のみです。

 

個室も高級社用車も運転手も持たず、秘書も三人兼務の一人にお願いし、通勤はバスと地下鉄です。

 

 

タバコも酒もギャンブルもせず、80歳を超えても健康でいられるのはこの習慣のおかげでしょう。

 

今年4月以降、半年かけて約20カ国を訪問する予定です。ただの観光ではありません。

私は私費で通訳を雇い、各国の政治・経済・物価・法律・宗教、さらには対立構造や今後のリスクを整理するつもりです。

 

 

仕事とは関係ありませんが、知識を吸収し、世界の「現在価値」を把握し続けることが、私にとっての生きる意味です。

 

今日は、最近の出来事をもとに、経営者としての責任を考えさせられる事例をお話しします。

 

一見単純な話に見えるかもしれませんが、企業の未来を決める極めて重要なテーマです。

 

社風が企業価値を左右する

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