あけましておめでとうございます。

 

昨年最後の配信では、新しい技術革新サイクルの下での長期展望について、「素敵な世界」シナリオと「データ植民地主義」シナリオの2つを示し、いずれにしても米国が覇権を握る構図に変わりはないと論じました。

 

興味深いことに、日経新聞の新年の連載企画「逆転の世界」では、それに関連したテーマが取り上げられています。

 

1月2日付の「汚職やウソにうんざり」 民主制への不信、過激主張生む」では、民主主義を否定する主張としてカーティス・ヤーヴィンの「国家権力を一人が握る君主制に移行した方が民主主義より民主的だ」という発言を取り上げ、イーロン・マスクの政府効率化省(DOGE)と「根底で重なる」と指摘しています。

 

 

ヤーヴィンは、Mencius Moldbugという変わったペンネーム(Menciusは孟子、Moldbugはカビ虫という意味)で民主主義は非効率や腐敗を招くと批判する「新反動主義」を提唱した思想家として知られ、ピーター・ティールの政治アドバイザーという見方もあります。

 

ヤーヴィンはティールの出資を受けてかつて2013年にTlön Corpというインターネット企業を設立しており、2016年の米大統領選挙をティールの自宅でともにテレビで見たとも言われています。

 

 

しかし、日経新聞の記述は一面的に思えます。

 

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