ドナルド・トランプが米国大統領に返り咲いた。
トランプ氏の「取扱説明書」については、11月8日に経済専門家による別の寄稿がなされており、米国人である私もその内容に完全に同意する。
読まれてない方は、再度読まれることを薦める。
トランプを選んだ理由──米国が求める「行動力」とは何か?
「トランプを選んだのは、彼を全面的に支持しているからではない」。
そう語る米国人は少なくありません。
私もトランプ氏の個人的な振る舞いを好んでいるわけではありませんが、自国経済の再建と世界各国が自立を目指す機会を与える点で、彼には特別な価値があると考えています。
大統領職は絶対的な権力を持つ職位ではなく、長期にわたる独裁も不可能です。
それでも数年の任期で、米国に深い影響を与えるリーダーが必要だと感じています。
世界からの視点と米国民の実情──トランプ支持の背景
日本の皆さんには米国大統領選に投票する機会はありません。
ですが、トランプを嫌う理由を「彼の言動やプライベートの行動だけで評価」などと単純に片付けないでいただきたいのです。
米国は豊かな資源と広大な国土、最先端の技術と医学の進歩によって、世界一の経済大国として成り立っています。
この強大な基盤の上で、多くのアメリカ人がトランプの「行動力」と「決断力」に期待しているのです。
アジアや欧州の小国からは、トランプ氏を支持する選択が理解されづらいかもしれませんが、大国としての視点から見ると、その決断には根拠があるのです。
不動産投資家の視点から見たトランプ ─ ビジネスにおける「型破りなリーダー」
私は海外不動産投資銀行でパートナーを務め、不動産市場で重要な意思決定に関わってきました。
この立場から、実業家としてのトランプ氏をそれなりに知る機会もありました。
彼は非常に特異で、独自のスタイルで周囲を驚かせる人物です。
もちろん、ビジネス上での彼のアプローチに賛否が分かれることは承知しています。
しかし、型破りであろうと、彼の決断は多くの人に影響を与え、その影響力は無視できないものです。
私の上司であるCEOは、トランプ氏と同じウォートン・スクール(ペンシルベニア大学経営大学院)の同級生で、彼から聞いたトランプのエピソードは彼の人間性をよく物語っています。