夢を追うことが美徳とされる中、プロ野球の厳しい現実が親たちに突きつけるものとは何か
先週開催された、2024年のプロ野球（NPB）ドラフト会議で、支配下選手69名と育成選手54名、合計123名が新たに指名されました。
しかし、その陰には同数以上の解雇通告を受けた選手たちがいます。
米国のMLBでは、毎年のドラフトで550人以上が指名される一方、同数の選手が去っていくという現実があります。
過去には1200人以上が指名されたこともあり、厳しい競争の中で、何万人という若者が「夢」という名のリスクを負い、選ばれし少数だけがプロの世界で成功を収めることができるのです。
日本のプロ野球では、平均引退年齢が29歳、在籍年数は6.8年と極めて短く、特に高校から入団した選手の3割は一軍での出場機会もないまま引退に至る現実があります。
ファンや家族が応援するその裏で、多くの選手が夢半ばで去る運命にあるのです。
この厳しい現実を、かつてプロ野球選手としてMLBとNPBでプレーした私自身も経験してきました。
そして、親として、また元選手として今強く感じることは、「野球よりも将来につながるスキルを身につけさせてほしい」ということです。
夢を追いかける素晴らしさは理解していますが、プロの厳しさも知っているからこそ、子供たちが将来にわたって安心できる道を考えてほしいと願っています。
