日経平均は2月22日、34 年振りに史上最高値を更新し、先週も続伸して4万円に迫りました。
私は現在の日本株上昇の背後にある理由は、
(1) 日本がデフレからインフレに転換し、円安もあって企業収益が改善していること(インフレはこれまでは円安と原材料価格の上昇が主因ですが、賃金にもようやく波及し始めています)、
(2) 岸田政権の「資産運用立国実現プラン」のコーポレートガバナンス改革が(少なくとも海外投資家には)評価されていること、
(3) 中国からの資金逃避先として日本が見直されていること、の3点だと考えています。
海外投資家と話しても、この見方は概ね共有されているようです。
(出所)金融庁
もちろん、専門家の中には、今の株高に水を差すような発言をする人もいます。
たとえば、「日経平均はバブル当時から大幅に銘柄が入れ替えられているため、連続性がない」、「東証株価指数(TOPIX)は3 月1日時点でも2709.42でまだ最高値(2884.80)を超えていない」、「年初からの株高は外国人投資家の買いで押し上げられただけで、持続性に欠ける」など。
しかし、私は人々が株価で最初に思い浮かべるのは日経平均であることから、今回の最高値更新は非常に重要な意味を持つと考えています。