日本の短期政策金利が2016年1月29日に-0.1%に引き下げられてから、今日で8年目です。しかし、来年に9年目を迎えることはおそらくないでしょう。

プロの投資家の間では、3月19日の次回会合にもいよいよマイナス金利の解除が実現するという見方が強まっています

日銀の金融政策については、以前に『vol.145 YCCについて知っておくべきこと』で、日銀が2016年1月にマイナス金利を導入し、それがうまくいかずに2016年9月にイールドカーブ・コントロール(YCC)を導入した経緯を説明しました。

日銀は昨年にYCCを修正しており、次にマイナス金利からの脱出にも成功すれば、正常化に一区切りがついたと言えそうです。本格的な円高に転換することはないとしても、行き過ぎた円安には歯止めがかかる可能性があります。

1月23日の日銀の金融政策決定会合では、能登半島地震の影響を見極める必要もあり、金融政策の変更はありませんでしたが、植田総裁の会合後の記者会見で明確な「シグナル」が送られました。

ただ、おそらく今回の日銀のメッセージはプロの投資家以外にはあまり届いていないのではないかと思います。今回は、何がポイントだったのかを解説します。

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