2023年末の米10年債利回りは3.87%で、2022年末の3.87%と全く同じでした。

周知の通り、米国の長期金利は世界の金融市場で中心的な役割を果たしています。これは、年初にメディアに掲載される「年末の市場予測」がいかに意味がないかを示す好例と言えるでしょう。

たとえば、2023年初めの時点で年末の米10年債利回りが3.87%と正確に的中できた人がいたとします。ただ、おそらくその予測は、「市場は基本的に動かない」ことを前提としたものだったはずです。

実際には、「年前半はFRBの利下げ観測で定位安定した後、夏から利上げ観測が再燃して5.0%に達し、年末にかけて利上げ打ち止め期待で低下する」という複雑な展開をたどりました。

ここで明らかなように、将来のある時点の予測の数字にはあまり意味がなく、何が市場を動かす材料で、転換点がいつ訪れるか、という見極めの方が重要です。

コンテンツの残りを閲覧するにはログインが必要です。 お願い . あなたは会員ですか ? 会員について