中国経済失速が鮮明になっている中、当然中国富裕層のみならず海外へ資産を逃避しようとする中国人は多い。中国政府が最も恐れている「資金逃避(キャピタルフライト)」に対する監視は非常に強くなってきている。
一方で、海外から中国への送金に関しては、かなり大らかに容認している。
先日、日本に来日している中国人留学生が、東京湾を見渡すマンションの最上階1フロアーを購入して、賃貸しているセレンの配信記事を拝読した。(※vol.206蓄財するには「旬」がある)
どうやって日本に購入資金を持ち込んでいるのか不思議に思っている方も多いのではないだろうか。今回は「資金逃避」を厳しく規制する中国国内から、どのようなルートで日本で購入資金の受取ができたのか、少しだけ話してみたいと思う。
日本においても、中国への不正送金で在日中国人が、中国の電子決済サービス「アリペイ」などで送金したと逮捕されたりもしているが、どの方法も大して洗練されたものではない。
基本大口送金となると、このような方法は日本のみならず中国でも簡単に跡が残ることから使えない。(もっとも、現実には中国への資金流入は歓迎されている状況であり、日本の警察が執拗に調査しているだけの状況であるが。。。)