株式アナリストや銀行の審査は、財務諸表や市場動向を基本分析することが、主たる判断材料になることが多いと思います。私達は、それだけでは投資判断しません。無形財産である社員能力・企業統治、そして、競業他社との見えない財産価値の比較分析を徹底的にします。
日本のトップ銀行から当社に転職してきた社員は、「ここまで調査するのか」と、入社初日から度肝を抜かれていたそうです。驚かれる理由が私にはわかりません。
「ハイリターン」を求め、自身の報酬も最大化させ、そして投資家の資金を預かっている以上当然の事だからです。そして、誰よりも分析すること・誰もしない分析をすることに価値があるからです。
前号で伝えましたが、楽天Gにおける致命的な問題は、三木谷氏の「ワンマン経営」「マイクロマネージメント」「時代遅れ」です。「ワンマン経営」自体が悪いというのではありません。「マイクロマネージメント」自体も悪いとは言い切れません。しかし、その「質」が、楽天Gにおいては、企業価値として低いと判断しています。