12月25日は、日本では祝日ではない。

 

それなのに、街はすでに一度、祝祭を終えた後の顔をしている。

 

前日まで街を埋めていた光は控えめになり、人通りは目に見えて減る。

 

クリスマス用の商品は値下げされ、飲食店は急に静かになる。

昨日まであれほど賑やかだった場所が、まるで深呼吸をするように落ち着いている。

 

仕事はある。日常は続いている。

 

しかし、この日はどうにも現実に完全には戻りきらない

祝日ではないはずなのに、空気だけが先に年末へと向かっている。

 

 

日本では、クリスマスは宗教行事というより、季節のイベントとして扱われてきた。

 

信仰への抵抗感というより、生活の中に組み込む必然性がなかったのだと思う。

だから12月25日は、制度としては「普通の日」のままだ。

 

ただ、ここまで社会全体が一度立ち止まるのであれば、もう少し柔軟に考えてもいいのではないかとも感じる。

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