英国から極東の島国、日本へ来て二年。日常生活に支障のない程度に日本語も板についてきた今、私は一つの「探求の旅」を決行しました。

 

十一月の三連休に長期休暇を組み合わせた二週間の小旅行です。

 

 

その真の目的は、単なる名所旧跡巡りではありません。

 

それは、「日本人でさえ、意識して調べたりしない、日常の隙間に隠れた真実」を、この肌で感じ取ることでした。

 

とりわけ、英国人である私の知的好奇心を強く掻き立てたのが、この国に深く根差す「人を敬い、大切にする」文化。

 

そして、それを支える職人や経営者の「事業への揺るぎない矜持」です。

 

 

🇰🇷 韓国との衝撃的な対比:仕事への価値観の大きな隔たり

 

日本へ異動する前、私が過ごした韓国では、職業差別というものがかつて存在しました。

 

多くの人々は、社会的に評価の低い、いわゆる「下げすまれるビジネス」からキャリアを始め、最終的に金融業、そして不動産投資事業へと、自身の社会的ステータスを劇的に変えることを目標とします。

 

常に上へ、社会的評価の高い分野へと流動していくのが、主流の価値観でした。

 

 

ところが、ここ日本は全く違います。

 

世間がなんと言おうと、「汚れ仕事」と見なされる分野であっても、「社会に貢献している」という自負と誇りを胸に、技術進化への飽くなき挑戦を続けるのです。

 

驚くべきことに、100年以上も経営を維持している企業が、ここには少なくありません。

 

同じ東アジア圏でありながら、仕事への根源的な価値観がこれほどまでに異なる二国は、私にとって「似て非なる国」として、尽きない興味の対象なのです。

 

 

 「たわいもない話」にこそ隠された日本の深層

 

この旅で私が体験し、皆さんと共有したいのは、週末に軽く読める、肩の凝らないエピソードばかりです。

 

その内容は、知ってしまえば、インターネットで検索すれば出てくるレベルの「ちょっとした情報・知識」かもしれません。

 

しかし、それは多くの日本人が無意識に過ごしているか、あるいは知る機会すら持たない、生活の隙間に隠れた宝物のような話です。

 

 

英国人である私の、「外国人だからこそ気づけた視点」を通して、日本人の心の奥底にある「敬いの文化」と「仕事への誇り」を垣間見る旅の記録として、ぜひお楽しみください。

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