欧米の投資家が日本株への投資を増やす上で格好の口実となっているのは、コーポレート・ガバナンス(企業統治)の強化の動きです。東京証券取引所は一部・二部などの従来の区分から昨年4月に市場を再編し、現在の最上級のプライム市場は「グローバルな投資家との建設的な対話を中心に据えた企業向けの市場」と位置づけられています。つまり、外国投資家の目線に合った改革を上場企業に求めているのです。

「投資の神様」とも呼ばれるウォーレン・バフェット氏が3月に訪日し、「追加投資を検討したい」と日本株への投資意欲を示したことも追い風となりました。バフェット氏は米国以外では、日本の商社株に最も多く投資しています。バフェット氏の投資哲学は「優良株を割安に購入し、長く保有する」というものです。日本株の割安さに目を向けてくれたことに感謝すべきでしょう。

しかし、懸念材料がないわけではありません。

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