現代を生きる私たちは、旅行に出かける際、スマートフォンひとつでホテルのレビューを調べ、オンラインで簡単に予約することができます。
しかし、時代を遡り、街道を歩いて旅をしていた江戸時代の庶民は、どのようにして安心して泊まれる宿を見つけていたのでしょうか?
答えは、江戸時代後期に登場した驚くべき「旅のガイドブック」、その名も浪花講定宿帳(なにわこうていしゅくちょう)にあります。
これは単なる宿のリストではありません。
旅人の安全を守り、快適な旅を約束するための、まさに江戸時代のミシュランガイドと呼ぶべき存在でした。
日本に、ミシュランガイドより先にホテルガイドを作成していたことは、欧州人である私も驚きでした。
旅の常識を変えた旅籠屋