1月20日のトランプ大統領の就任演説は、「米国の黄金時代がいま始まる」で始まり、「未来はわれわれのものであり、我々の黄金時代は始まったばかりだ」で締め括られました。
明らかに、米国の「黄金時代」がキーワードです。
就任演説はこれまでの公約を詰め込んだ感が強く、メキシコ湾の名前をアメリカ湾に変更する、パナマ運河を取り返す、といった一方的な主張も含まれています。
ただ、エコノミストとして私が注目したのは、ベッセント次期財務長官の「3-3-3」計画が経済政策の方針だということが確認されたと思われることです。
ベッセント氏の「3-3-3」計画とは、
(1)財政赤字のGDP比3%への削減、
(2)規制緩和による成長率の3%への押し上げ、
(3)原油生産の日量300万バレルの増産、の3点です。
まず、就任演説には選挙公約の柱の一つだった減税への言及はありません。