(寄稿者の希望により、入稿原文のまま和訳し、編集を加えておりません。ウクライナ情勢については様々な見方があることを承知しておりますが、セレンとしては、日本で生活しているウクライナ難民の方が何を考えているかを 正確に伝えることに意義があると判断しました)
今年も日本でクリスマスを迎えます。街角に響く讃美歌、輝くイルミネーション。その温かな光景に包まれても、私たち親子の心はウクライナに取り残されたままです。
夫は今も前線で戦い続けています。
幼い子供たちが、彼の面影を記憶の中から失ってしまうのではないかと心配でなりません。
毎日、彼の写真の前で祈るひととき。
それが私たち家族を繋ぎ止める唯一の絆です。
しかし、この祈りの日々は、あとどれほど続くのでしょうか。
戦争がもたらすのは、破壊と痛みだけです。
それでも、この日本で多くの方々から支えをいただき、私たちはここまで生き抜くことができました。
ボランティアの方々の優しさや温かい手に触れるたび、感謝の気持ちで胸が満たされます。
そして、気づかされるのです。生きることこそが、私たちに残された最大の自由なのだと。
最近、広島で反核活動に取り組む方々とお話しする機会がありました。
「戦争に勝者はいない」というその言葉に、私は深く共感しました。