「外国人に土地を売るな！」という声が時折聞こえてきます。
しかし、私たちは資本主義というルールの中で生きています。
そのルールが許容することに対して感情的に反発するだけでは、問題は解決しません。
それどころか、その場の怒りや不満をぶつけるだけでは、実際の仕組みや解決策への理解を欠いた不毛な議論に終始してしまいます。
そもそも、なぜ外国人が日本の土地を買えるのか、そしてその規制が難しいのかを正確に理解する必要があります。
中国「上海電力」の
山口県館岩国でのメガソーラ事業
外国人の土地購入を巡る現状
一部の地方では、特定の外国人による不動産購入が集中し、自治体や住民が抱える問題が浮き彫りになっています。
例えば、あるエリアで大量の土地を買った外国人が、無秩序に木を伐採し、ゴミの放置を繰り返すことで、地元住民が大きな迷惑を被っています。
しかし、「外国人に土地を売らないよう規制すれば良い」という簡単な解決策は現実的ではありません。
その理由を理解するためには、国際的なルールや日本の法制度について知る必要があります。
国際協定GATSと不動産規制の壁
日本人が海外で不動産を購入することは、当たり前のように受け入れられています。
しかし、中国人が日本で不動産を購入できる一方で、中国では外国人による不動産取得が厳しく制限されている現状をご存じでしょうか。
この構造の背後には、世界貿易機関（WTO）の国際協定「サービスの貿易に関する一般協定（GATS）」が深く関わっています。
なぜ日本は規制を設けないのか？
そして、その選択の影響とは何か？この記事では、この問題の核心に迫ります。
