西武ホールディングス(“西武”)は9日、西山隆一郎社長が、東京・池袋の本社ビルや既存のホテル、西武鉄道沿線のマンションなど、グループが所有する全物件が売却の検討対象になると発表した。
レジャー・ホテル事業を中心に、一世風靡した日本の不動産事業者である西武HDに、最後の外科手術が行われることになった。
主治医は、みずほ銀行。
ここまで生存できたのは、欧米ではあり得ない、邦銀の企業支援の賜物である。
しかし、万策尽きたのであろう。
最近、海外の投資ファンドに在籍する元同僚外人連中が頻繁に来日し、普段は千代田区・港区のホテルに宿泊するのに、プリンスホテル系列のホテルに宿泊していたので、想像内の出来事であった。
既に、ゲームは始まっているのである。
西山氏は「保有型から回転型の不動産ビジネスに転換する。資金はリゾートや都心の再開発に回す」と述べ、本社ビルやホテルは26年度末までの売却を検討するとも言い添えた。
「回転型の不動産ビジネス」って?という疑問がすぐ浮上した。
つまり、資産を持たず人為的なサービスとアイデアで勝負するということなのか。
この場に及んで、西武にどんな競争力があるのであろうか。
早速、来日中の外人投資家を捕まえて、話を聞いてみた。
Q:西武が不動産売却を加速させているが、投資判断として、どう考えているのか?